「弱虫ペダル」渡辺航トークショー　in サイクルモード

作者: 渡辺航
出版社/メーカー: 秋田書店
発売日: 2008/07/08
メディア: コミック
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弱虫ペダルはベテラン漫画家「渡辺航」先生によるロードバイク・スポコン漫画です。
今までは「電車男」「まじもじるるも」等ラブコメディ作品が多い方でした。
まじもじファンなので私はチャンピオンに渡辺先生がロードバイク漫画を描く、しかも自転車が私の愛車と同じメーカー！？
とワクワクしてたものの、あれよあれよと自転車漫画史上最大の大ヒットとなり、コミックスも20巻にも届く勢いです。

そんな中、モーターショーの自転車版ともいうべき祭典「サイクルモード」へ行ってきました。

中に入ってみると午前中だというのに沢山の人で大賑わい、既に試乗等楽しんでる方達が見受けられます。

私も試乗したピクニカに似た設計のミニベロ・・・ってアオバちゃん！宮尾岳先生、来てたんですか(笑)
タイヤの径は小さめなんだけど、独特のしなりがあって乗り易かったです。
たたんだままでコロコロ運べてGood！！

競輪のブースです、ココでは競輪学校の教官さん達が三点ローラーとピストの乗り方を教えてくれます。
三点ローラーはスムーズな円を描くようなペダリングができてないと振らつくのですぐに駄目なところがわかります。
また、指導の上手い先生に当たれたので、自分の膝が開いてることなどご指摘頂き、今後の課題点を見いだせました。

等々、貴重なご指導を賜ることもできるのでチャリダーの方は一度行ってみましょう。

・・・などと自転車の祭典を堪能している間に予定時刻の15：30分より「自転車は左側通行ですよ運動」をしているブースに到着。
おおおっ！渡辺先生の落書きが展示してありますね、ワクワクしてきました。

トークショーには200人以上観覧車居たかなぁ・・・、男女比は8:2くらいなんだけど最前列はほとんど女性です。
熱心な女性ファンが本当に多いんだなぁと驚きました。

トークショー中頑張ってメモ取ったんですけど、一部聞き間違え、表現のミス等あると思いますのでご容赦ください。
以下に、簡単にですがまとめました。

・自転車漫画を描こうと思ったきっかけについて教えてください
渡辺先生は元々マウンテンバイクを持っていて、友人の誘いからロードバイクをはじめた。
買ってみたものの、とりあえず一日15〜18ｋｍほど乗るようにしてみた

・初心者にしては相当乗ってますね
とりあえず折角買ったんだからと思って乗り始めたんです、そうこうしていたら編集さんに「最近何をやっているの？」
と聞かれたので、自転車やってるという話をしたら「自転車漫画やってみようよ」と言われたんですけど・・・
正直、チャンピオンだと「シャカリキ」があったから、あれと被るから止めましょうよと、最初は日和りました(笑)

しかし、やろうかという話になり最初は女の子が何人か出てくるような話になるはずで。
けど編集さんが「いや、少年誌なんだから主人公はやっぱり男でやりましょう！！」と言われてしまい(笑)

ちょうどこの漫画を描く前に「電車男」のコミカライズをしていたんですけど、ああいう一歩一歩頑張るキャラが好きで・・・遅いけど、確実に踏み出すという。
そこで、彼の要素を持った男に自転車に乗せてみようと思ったんです。

・漫画はどのように描いているんですか？
キャラクターが勝手に動いてくれるんで、動かしてみないとわからないんです。
将棋のように何十手って先まで考えて、違うと思ったら最初からやりなおしてキレのある言葉を探してみたり。

編集さんとのお話でもそろそろ関西弁君出す？みたいな話があって・・・
じゃあ鳴子君にはアキバに行かせてみましょうと。
もう鳴子君はThe関西人、兄弟が多いから人間関係が近い。
これはもう坂道君と仲良くなるだろうと。
鳴子君がアキバに行ったら「ガンダムあるやんけー！！」って(笑)

・ロードバイクの漫画とは
ロードは漫画に向いてると思うんですよ。
テニスとかだと相手と対面になって距離があるんでお互い話しにくいじゃないですか。
こうモノローグになりやすというか。
あるいは、サッカー漫画だと距離は近いけど忙しいスポーツなのでずーっと緊迫しすぎるのでダレるというか。

ロードはキャラクターが近く、実際レースでも選手同士よくしゃべりますしね。
試合が長いから休憩も入りますし、キャラ同士が会話しやすいんですよ。
そういう意味で、弱虫ペダルは無理なく会話させることができるから漫画に向いてるんだと思います。

他にも、この人はスプリント賞が欲しい、こいつは山では負けたくない、こいつは優勝したい等みんな目標が違うから書きやすいんですよ。
二巻だかで今泉君が走行中に道で滑ったシーンなんかも自分が体験したことなので、経験を漫画に落とせるわけですね。

・どの程度先生は漫画に描き込んでいるんですか？
アシスタントに自転車経験者が居ないもので・・・
自転車は全部自分で描いています、道路の接地感は乗らない人にはわからないので・・・集中線もどのくらいスピードが出てるかわからないので、やはり自分で描きます(笑)

弱虫ペダルを描く上でなるべく嘘は描きたくないんだけど・・・
例えばグランツールでは今五十位くらい走ってる人が総合タイムが一番良いんだけど、それは自転車知らない人にはわかりづらいですよね？
漫画だと一番早い人が一番前に居ないと伝わりづらいじゃないですか？

最後まで担当さん話しあって数ヶ月悩みましたよ・・・そこで箱根駅伝ルールでインターハイ二日目は着順にしたわけですよ。

・漫画家として・・・ロードファンとして悩んだわけですね。
ロードレースの面白さってJスポーツ（ケーブルTVのスポーツ番組）でロード番組見ればいいんですよ。
あれ見れば何が面白いかなんてすぐわかります。

だから漫画としての面白さを選びました。
ルールがっていう人も居るかと思いますが・・・確かに変なところあるんで・・・ごめんなさい(笑)

・今後の展開は？
インターハイが終わったら・・・さらに部活か？それとも本場に行くか・・・・はまだ決めてないんです、すみません。

・弱虫ペダルは今日も大盛況で沢山のファンの方が見えてますけど・・・
僕は精神状態が弱いので、インターネットで評価を検索したりしないんです。
友達がこんな良い事書いてくれるファンの人が居るよっていうのですけど、ブレたくないので良い話も悪い話も見ないようにしてます。
あっ、ファンレターとかはちゃんと全部読んでますよ(笑)

・それでは渡辺先生のお絵かきコーナーです、皆さん描いて欲しいキャラを叫んでください！
女性ファン「荒北荒北！！！」
男声ファン「御堂筋！御堂筋！！」

（ばっさり好み別れてますな・・・サイクルジャージ着てるような気合の入った人達には御堂筋大人気(笑)）

快くファンに応える先生

・それではファンの皆様からの質問コーナーです！
（キター(笑)）

・チャンピオンで予告が出た時にBMCに坂道君が乗ってたんですけど、彼はいったい何時になったら自分の自転車に乗るんでしょうか？(笑)
（真っ先に手を上げて一番手に選ばれました(笑）

あれはですね・・・最初の頃「あの自転車はBMCのSLCじゃないか？」と相当話題になったみたいでして・・・(笑)
本当はインターハイ前に変わるハズだったんですけど・・・まぁ変えるタイミングがなくて・・・インターハイ後に描こうかと思っています。
ただ、坂道君がどう動くかわかりませんからね〜(笑)

（ちょっ、頼みますよ(笑)　愛車がBMCな筆者であった・・・）

・主人公がメガネキャラって珍しいですね
以前サイン会で坂道君にサングラスつけた感じで描いて欲しいと頼まれたことあったんですけど・・・(笑)
本当にいいの？　グラサンにしたら坂道君だってわかなくなるよ？って(笑)
書き分けが大変だから、襟足とかにこだわって書いたりしてます。

・福富の金髪は染めているんですか？
金髪はですねぇ・・・(笑)　染めてます！！
最初は黒髪設定だったんだけど、書き分けというか・・・俺は強い！！というイメージで金髪にしちゃいました。

・キャラクター達の自転車を決める基準は？
福富と金城は主将なので二大ブランドとして、GIANTとTREKを選びました。
鳴子は派手好きだからやっぱりぐねぐねONDAフォークでPINARELLOでしょと(笑)
今泉は質実剛健にSCOTTとか、新開は最後までCervéloとFELTにするか悩んだんだけど、やっぱりCervéloにしました。
御堂筋は逆にハートが怖く見えるかなと思ってDE ROSAで。
石垣は日本男子というイメージで、ANCHORでしょう。　Panasonicとも悩んだんだけど・・・ANCHORになりました。
杉本はブランド力でCOLNAGOだなと(笑)　割りとフィーリングです(笑)
坂道はBMCがカッコよかったから描いたんだけど・・・なかな登場しませんね(笑)